散歩は愛犬にとって重要な習慣の一つであり、飼い主にとっても愛犬との絆を深める貴重な時間です。しかし、散歩の時間は「長ければ長いほど良い」わけではなく、散歩にかける時間や散歩に行く回数は、犬種や年齢によって適切な値が変わってきます。

毎日散歩に連れて行っているのに、なぜか愛犬の体調が思わしくなかったり、散歩に行きたがらなくなったりした場合、愛犬にとって適切な形で散歩ができていないのかもしれません。この記事では、犬の散歩の適切な時間・回数などについて解説します。
1.犬種別の適切な散歩時間 犬は犬種によって体格が異なる場合が多いため、すべての犬にとっての適切な散歩時間はないものと考えてよいでしょう。しかし、大まかには小型犬・中型犬・大型犬・ミックス犬の4種で傾向が分かれます。以下、それぞれの犬種につき、適切とされる散歩時間・距離・回数などをまとめました。
小型犬 中型犬 大型犬
散歩時間 1回20~30分目安 1回30~60分目安 1回60分前後目安
距離 1~2km程度 2km程度 2~4km程度
回数 1日1~2回 1日2回 1日2回
主な犬種 チワワ
トイプードル
シーズーなど
コーギー
ボーダーコリー
柴犬など
ダルメシアン
ドーベルマン
ラブラドールレトリバーなど
注意点として、小型犬・中型犬であっても運動量が多い犬種の場合は、散歩時間を増やしたりドッグランを併用したりする必要があります。逆に、シニア犬の場合は体力に配慮して、散歩の回数を1回に減らしたり、散歩の時間を1回あたり10分程度にとどめたりしてもよいでしょう。また、ミックス犬の場合は「何の犬種のミックスなのか」を把握しておき、体重に応じて散歩時間を調整しましょう。例えば、10kg以下のミックス犬なら1日2回・20~40分といったように、必要に応じて獣医師などに相談しながら決めることが大切です。 2.犬の散歩にかける時間に関する疑問 普段愛犬と散歩に出かけると、愛犬の気分次第で時間が長くなったり短くなったりして、散歩にかける時間につき「ウチの子は本当にこれでいいのか」と不安になることもあるのではないでしょうか。以下、飼い主が愛犬と散歩に出かける際の、気になる散歩時間の疑問点を解説します。 適切とされる散歩時間よりも長い場合 愛犬が楽しそうにしているあまり、ついつい散歩時間が延びてしまうこともあるかもしれませんが、人間と同様に過度な運動は犬の体に負担をかけてしまう恐れがあります。特に小型犬の場合、骨格や筋肉が激しい運動をするような構造になっていない犬種もあるため、散歩時間の管理には注意が必要です。 適切とされる散歩時間よりも短い場合 飼い主の都合などから、本来適切とされる散歩時間よりも短い散歩時間になってしまっている場合、運動不足で自律神経が乱れるリスクが高まります。特に、まったく散歩させずに愛犬が引きこもっていると、問題行動に発展する恐れがあるため気を付けましょう。 愛犬が嫌がり散歩ができない日がある場合 暑い日や寒い日などは、愛犬が散歩を嫌がることがあります。このような場合は、抱っこをして散歩に連れて行ってあげたり、犬を連れて行って問題ない場所や室内でボール遊びなどをさせたりして、散歩以外の運動の機会を作ることが大切です。 3.犬を散歩させる際に気を付けたいこと 愛犬と散歩する際は、愛犬の気持ちや体調に配慮しながら散歩することを心がけましょう。以下、愛犬と散歩中に気を付けたい点について解説します。 愛犬の様子を見ながら散歩する 散歩中に愛犬が以下のような様子だったら、無理に歩かせることなく家に連れて帰りましょう。
  • 呼吸が早い
  • 息をするときに首を伸ばしている
  • ふらついた様子である
  • 歩く速度が遅くなったり座り込んでしまったりする など
散歩によって体温が上がると、犬は口を開けて舌を出し「ハーハー」と荒い呼吸を繰り返します。これはパンティングといい、犬にとっては体内の熱を逃がすための自然な行動ですが、苦しそうな「ゼーゼー」などの音が混ざっていたり、息をするときに首を伸ばしていたりする場合は、息切れを起こしている可能性があります。もし、この状態を放置して散歩などの運動を続けると、犬の血液中の酸素濃度が下がり、舌が青くなる(チアノーゼ)症状が現れるかもしれません。散歩中にふらつきが見られたり、歩く速度が遅くなったり座り込んでしまったりする場合は、無理をさせず家に連れ帰りましょう。 色々な場所を歩かせてみる 真夏・真冬などの犬にとって過酷な時期を迎えた場合や、犬が高齢になった場合などは、散歩時間を短くする代わりに色々な場所を歩かせてみるのも一手です。例えば、平坦な道だけでなく草や砂がある場所を歩かせることで、筋肉や関節に良い影響を与えることが期待できます。 4.犬の散歩中の時間を充実させる方法 愛犬との散歩の時間は、飼い主と愛犬がコミュニケーションをとる大切な時間です。そのため、散歩中の時間を充実させることは、飼い主にとってもメリットがあります。例えば、毎日違う道を散歩させることに抵抗がない性格の子であれば、様々なルートで散歩した方が自分も愛犬も刺激を得られるでしょう。出発する時間や散歩にかける時間をあえてバラバラにするのも、脳への刺激を与える上では有効とされるため、普段の散歩にマンネリを感じている場合は試してみてください。 5.まとめ 犬の適切な散歩時間は、愛犬の犬種や年齢・体格などによって変わってきます。愛犬にとって長時間の散歩、または短時間の散歩は体調を崩す原因になるため、飼い主は気温や天気なども考慮しつつ適切な散歩時間を意識することが大切です。また、適切な散歩時間を心がけていても、散歩中に愛犬の様子がおかしいと感じたら、抱っこするなどして家に連れ帰るようにしましょう。愛犬の性格によっては、毎日違う道を散歩するなどして脳に刺激を与えると、散歩をより楽しんでくれるかもしれません。
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