猫などの動物は、いわゆる「獣臭さ」があるというイメージが強いかもしれません。しかし、実際に猫を飼っている人の中には「ウチの猫はいい匂いがする」と思っている人も少なくありません。

どんな匂いがするのかについては、人によって評価が分かれるところですが、少なくとも体から人間にとって不快な悪臭を発するケースは少ないようです。この記事では、猫からいい匂いがするとされる理由や、部位ごとの匂いの違いなどについて解説します。
1.愛猫から「いい匂い」がするのはなぜなのか 猫はお風呂を嫌う個体が比較的多いため、不衛生だと思われる場合があります。しかし、猫は肉球にしか汗腺がないため汗臭さを感じることは少なく、定期的にグルーミングをしている猫の体臭は、人間の鼻ではほとんど気にならないレベルでしょう。猫の活動時間のうち、およそ3割から4割はグルーミングともいわれており、体臭を消す動作が本能に埋め込まれていると考えられています。猫は本来、獲物を待ち伏せて狩りをする動物であることから、自分の存在を体臭で悟られることは避ける必要があったものと推察されます。また、個体差はあるものの、猫は総じて日向ぼっこをするのが好きな傾向にあり、さながら自分の身体を”天日干し”するのを習慣にしている子が多く見られます。このような理由から、意外にも愛猫の匂いが「いい匂い」だと思っている飼い主は多いようです。 2.猫のいい匂いが部位によって違うのはなぜ? 猫の匂いが好きな飼い主は、愛猫の部位ごとに異なる匂いの感想を持つことがあり、それぞれの飼い主によって好みの匂いも異なります。また、個体によって匂いの種類が違う場合もあります。以下、部位によって違うとされる匂いの種類について、なぜそのような匂いがするのかについても触れつつ解説します。 頭・おでこ 猫の頭やおでこの匂いについて、甘い匂いがする、香ばしい匂いがするなどと評する人は少なくありません。猫の頭・おでこには「臭腺」というフェロモンを出す分泌腺があり、色々なところにマーキングをしているとされます。基本的に猫のフェロモンは無臭とされますが、飼い主の中には、そのフェロモンがいい匂いがする原因なのではないかと考えている人もいるようです。 肉球 猫の肉球の匂いについては、「ポップコーン」のような匂いと感じる人が多いようです。これについては、汗腺から出る汗の匂いや、歩いたときの床の匂いが混じり合った結果、そのような匂いになったものと推察されます。 お腹・背中 お腹や背中は、猫がグルーミングする部位であると同時に、よく日光を当てている場所でもあります。このことから、猫の匂いについて、布団を天日干ししたような「おひさまの匂い」だという感想を持つ人もいます。 3.猫が「臭い」場合は要注意のサインかも 健康な猫は、基本的にいい匂いがするものと考えて良いでしょう。しかし、愛猫から悪臭がする場合、体調に何らかの問題を抱えている可能性があります。もし、愛猫に以下のような症状が見られたら、ただちに獣医師に相談するようにしましょう。 お尻から悪臭がする 猫のお尻には「肛門嚢(こうもんのう)」と呼ばれる袋があり、肛門腺から分泌された液体をためています。基本的には、興奮時や恐怖を感じたときにニオイを出しますが、常に臭う場合は肛門嚢が炎症を起こしている可能性があります。 口から悪臭がする 猫は手・足・舌を使いグルーミングをする動物なので、口から悪臭がすることもあります。歯周病が疑われることもあるため、歯石除去・抜歯など、必要に応じてケアすることが大切です。 身体全体臭い気がする 愛猫の体臭が気になる場合は、何らかの理由によるグルーミング不足が考えられます。シニア猫や肥満の猫の場合は、飼い主の方でブラッシングをしたり、ダイエットに協力したりすることも必要です。 4.猫は「いい匂い」がしないと思う人がいるのはなぜ? 猫を飼ったことがない人の中には、猫の「おしっこ・うんちが臭い」などといったイメージから、猫は臭い動物であるという印象を抱いている人もいるでしょう。しかし、猫を飼っている人の多くは真逆で、自分の愛猫の匂いがいい匂いだと思っています。匂いの感想は人それぞれですが、飼い主の中には「猫吸い」といって、猫に顔をうずめて匂いを嗅ぐほど猫の匂いが好きな人もいます。猫の部位ごとに違う匂いがして、それぞれいい匂いだと話す愛猫家もいます。そして、猫の匂いをかげる立場にあるのは、飼い主であることがほとんどです。このような理由から、猫を飼っている人、飼っていない人でイメージに差が生じているものと推察されます。 5.まとめ 猫はあまりお風呂を好まない動物とされますが、定期的にグルーミングをしたり、日向ぼっこをしたりする子が多く、体臭は少ない傾向にあります。部位によって匂いが違うとする意見もあるものの、総じて「いい匂いがする」と話す飼い主は多く、猫を飼ったことがない人が持つイメージとは真逆といえるかもしれません。しかし、愛猫の匂いが臭いと感じた場合は、何らかの病気を抱えていたり、体調面で不安を抱えていたりする可能性があります。普段と違う匂いがした場合は、なるべく早く獣医師に相談することが大切です。
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