１．犬の寝る場所を決める際に考えること 愛犬の寝る場所を決める際は、愛犬が安心して眠れる場所を確保することが大切です。具体的には、次の3点に意識を向けて選ぶのが良いでしょう。

• 家族の存在（気配）を感じられる場所
• ケガなどのリスクがなく安全に眠れる場所
• 家族の呼びかけに素早く反応できる場所

注意点として、愛犬がいくら気に入っている場所であったとしても、生活上問題がある場合は寝る場所として認めないようにしましょう。例えば、イスの上のように不安定な場所は愛犬がケガをしてしまうおそれがありますし、階段の途中で寝てしまうと飼い主や家族が愛犬を踏んでしまうリスクが生じます。愛犬と暮らしていると、時々愛犬が予想外の場所で眠っていることがあります。しかし、そのような場所が安全とは限らないため、飼い主・愛犬ともに安心できる場所を決めることが大切です。 ２．理想的な犬の寝る場所とは 新しく愛犬の寝る場所を決める際は、愛犬が変な場所で寝る癖をつけないよう、あらかじめ安心できる場所を用意する必要があります。以下、自宅で愛犬が寝る場所を作るにあたり、理想的な手段をいくつかご紹介します。 クレート クレートとは、主に屋根がついている箱型の小さなハウスを指します。クレートは愛犬の寝る場所を作るほか、移動時に愛犬を安全に運ぶ目的で用いられることもあります。犬は本来巣穴で暮らす動物であり、広い部屋よりも狭くて薄暗い場所を好む傾向があるとされます。そこで、愛犬に普段から寝床としてクレートに親しんでもらうことで、犬の縄張り意識を満たせるだけでなく、例えば地震などの災害時に愛犬のスムーズな避難が期待できます。 ケージ ケージとは、主に四方が柵で囲まれているハウスのことを指します。こちらは、主に犬の居住空間を区切るために用いられます。一般的には床と屋根がついているものが多く、比較的造りも頑丈な傾向にあります。クレートに比べてサイズに幅があり、折り畳み可能なもの、キャスターが付属しているものなどもあります。 サークル サークルとは、側面もしくは側面と床が囲まれるタイプのハウスで、愛犬の行動エリアを制限する目的で用いられます。天井がないため、愛犬を抱いて上からサークル内に入れることができ、掃除がしやすいのもメリットです。 ３．愛犬に寝る場所を覚えてもらうには？ クレートやケージ、サークルを寝る場所として用意するだけでは、愛犬が抵抗を示すかもしれません。そのため、愛犬が進んで寝る場所に移動できるよう、訓練することが重要です。以下、クレート・ケージ・サークルそれぞれで、愛犬がそれらの場所を好きになってもらえるような訓練の例をいくつかご紹介します。 ４．犬の寝る場所を決める際の注意点 犬の寝る場所は、あくまでも「寝るための場所」として整備する必要があります。以下、愛犬が心地よく眠れる場所を決める上で、いくつか注意したい点をご紹介します。 寝る場所とトイレが近いのはNG クレート・ケージ・サークルなどの場所で愛犬を寝かせる場合、その近くにトイレを設けないよう注意しましょう。犬は自分の寝床で排泄を避けるため、寝る場所とトイレが近いことは、犬にストレスを与える恐れがあります。 暑過ぎず寒過ぎない環境を準備する 夏涼しく、冬暖かい環境を求めるのは、人間だけでなく犬も同様です。冷暖房によって愛犬に適した温度・湿度を保てる環境を寝る場所に選ぶことで、健康面で悪影響が及ぶのを避けることにつながります。 愛犬にとって快適な位置・広さを考える 生活音・騒音がよく聞こえる場所を寝る場所に指定すると、犬がリラックスするのを妨げる恐れがあります。また、寝返り・伸びができないような狭い環境で寝かせていると、筋肉・関節に負担をかけるリスクがあるため、十分なスペースを確保することが大切です。 犬用ベッドを用意する場合は掃除に注意 愛犬がより快適に寝られるよう、犬用ベッドを用意するケースもありますが、その場合はベッドを常に清潔に保たなければなりません。洗濯・掃除がしやすいタイプのベッドを選ぶと、ベッドを清潔な状態に保ちやすいでしょう。 ５．まとめ 愛犬の寝る場所を決める際は、ケガをする恐れが少なく、愛犬が家族と一緒に過ごしていると感じられる場所を選ぶ必要があります。寝る場所を用意する際は、クレート・ケージ・サークルなどを用意して、愛犬の居住空間を区切るようにしましょう。クレートなどを利用する際は、愛犬が抵抗なく中で過ごせるよう、訓練する時間を設けましょう。トイレなど「寝る行為に関係ない場所」は、なるべく寝る場所から離すようにし、快適な温度や広さを確保することも大切です。