愛猫と一緒に眠る時間は、多くの飼い主にとって至福のひと時ですが、猫の寝る場所は必ずしも一定とは限りません。中には、人間には判断基準が理解できないような場所で眠る猫もいることから、この状態を放置してもよいのか悩んでいる飼い主の方は多いのではないでしょうか。

猫が寝る場所を決める際は、自分が求める条件に合った場所を選ぶ傾向にあります。この記事では、猫が寝る場所を決める条件や、飼い主の近くで寝る際の心理についても解説します。
1.猫が寝る場所を決める条件とは 猫にとって寝る場所を決める際に重要なポイントは、主に次の2点とされます。
  • 安全な場所かどうか
  • 快適な場所かどうか
飼い主の近くで一緒に寝る猫は、飼い主に対して信頼感・安心感を抱いているものと考えられます。その一方で、飼い主の服の上・パソコンなど電子機器の上などを選んで寝る猫もおり、こういった猫は何らかの理由からそこが安全・快適であると判断している可能性が高いでしょう。また、子猫の頃から好きな場所で寝る習性がある猫は、時に飼い主の理解を超える場所で眠ることもあります。しかし、そのような場合であっても、安全性・快適性を自分なりに判断した上で、寝る場所を決めているものと考えてよいでしょう。 2.猫が寝る場所を決める具体的な基準 安全性・快適性を判断する上で、猫はどのような点に注目して寝る場所を決めるのでしょうか。以下、具体的な基準について解説します。 寒暖 猫は夏涼しく、冬暖かい環境を求める生き物であり、家にいてもそれは同じです。暑い時期は、床や窓際など比較的涼しい場所を寝床に選び、逆に冬は暖房器具などの近くで寝ることが多くなります。ちなみに、飼い主の布団などで寝るのは冬が多いという意見も聞かれます。 フィーリング・性格 よく「猫は気まぐれな動物」といわれますが、寝る場所を決める際も、猫は自分のフィーリングを判断基準とすることが多いようです。甘えたければ飼い主のそばに行くし、一人になりたい時は自分だけのスペースで寝るといった具合です。なお、もともとフレンドリーな性格の子は、人間のそばで寝ることに抵抗が少ない傾向にあるとされます。 体調不良が原因のことも 猫は自分の体調が悪いことを隠そうとする動物のため、いつもと違う場所で寝ていたり、足を地面につけてうずくまっていたりする場合、体調不良が疑われます。呼吸が苦しそうだったり、触ってみるといつもより体が熱かったりする場合は、最寄りの動物病院で診てもらうようにしましょう。 3.猫が飼い主の近くを寝る場所にする心理 飼い主の近くで寝る猫は、顔・足元・布団の近くなど様々な場所で寝ることがあります。以下、猫が飼い主の近くで寝る主なケースについて、その場所を選ぶ理由をまとめました。
寝る場所 理由
顔付近 ●猫が飼い主を信頼している
●お尻を飼い主に向けている場合は、信頼関係が築けている
足元 ●飼い主に甘えたいと考える一方で、あまり積極的に甘えるのは苦手な猫が寝る場所に選びやすい
●飼い主との距離感を保っているとも考えられ、時間が経過することで一緒に寝てくれる可能性もある
布団の中 ●布団の中が暖かいというのが主な理由
●警戒心が薄い猫は、飼い主の股の間などに入ってくることもある
布団の上 ●飼い主に甘えたい猫が選ぶ場所の一つ
●自分のテリトリーで飼い主を守ろうとする意思表示とも考えられる
基本的に、飼い主の近くで寝ている猫は、飼い主を信頼しているものと考えてよいでしょう。ただし、個体差や寝る場所の好みもあるため、積極的に愛猫との距離を縮めようとせず、できるだけ自然な形で信頼関係を築くことが大切です。ちなみに、布団の外や飼い主から離れた場所で寝る猫は、必ずしも飼い主を警戒しているとは限らず、単純に自分のパーソナルスペースを守りたいだけかもしれません。飼い主の寝返りが激しい場合も、警戒される一因となります。 4.猫のそばで飼い主が寝る際に注意すること 愛猫と一緒に寝たいと考えている飼い主は、愛猫が安心して寝られるよう気を配る必要があります。具体的には、以下の点に注意することが大切です。 ベッド近辺で充電しない 猫は電源コードをかじることがあり、万一スマホ等の充電中にそのようなことがあると感電のリスクがあります。最悪の場合、発火から火災につながることも十分考えられるため、就寝前に充電を済ませておくと安心です。 健康状態を確認する 猫と人間は違う動物のため、例えば猫だけが感染するような病気もありますが、人間・猫がともに感染する恐れがある感染症もあります。飼い猫の健康状態を確認し、普段と様子が違うようなら、一緒に寝る前に動物病院で診察を受けるようにしましょう。 寝相が悪い場合は要注意 飼い主が”寝相が悪い”ことを自覚している場合、そのせいで愛猫を押しつぶすことも十分考えられます。子猫やシニア猫は大ケガをする可能性があるため、愛猫が普段使用しているクッション・座布団などを寝室に置いたり、布団を柔らかいものにしたりするなどの工夫が必要です。 トイレを優先して考える 飼い主の布団を寝る場所と認識すると、個体によっては布団におしっこをしてマーキングを試みることがあります。トイレのある部屋が寝室から離れていて、寝室のドアが空いていない状態だと、愛猫がトイレに行けず布団で用を足してしまうことも。飼い主としては、愛猫と一緒に寝る前にトイレのしつけから始めることが大切です。 5.まとめ 猫は、自分にとって安全・快適な場所かどうかを判断した上で寝る場所を決めています。具体的な基準としては、涼しいまたは暖かい場所、自分のフィーリングなどがあげられますが、いつもと違う場所で寝るのを見かけたら体調不良を疑った方がよいでしょう。飼い主のそばで寝ることに抵抗がない子は、基本的には飼い主を信頼しているものと考えられますが、離れた場所で寝るのが好きな子もいます。もし、愛猫が自分のそばで寝るようになったら、飼い主は愛猫が寝やすいよう環境を整えることが大切です。
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