普段、愛猫に食事だけでなくおやつを与えているという飼い主は多いはずです。しかし、最近になって愛猫が「少し太り気味かも……」と感じたら、それはおやつの与え方に問題があったのかもしれません。

猫の健康な食生活を考える上では、おやつを与える頻度を意識したり、適切な量を与えたりすることが大切です。この記事では、愛猫におやつをあげる際の適切な頻度・量の目安・おやつの選び方や注意点などについて解説します。
1.猫におやつを与える際の頻度 猫へのしつけやコミュニケーションの一環として、愛猫におやつを与えている飼い主は少なくありません。おやつの中には、猫の栄養補助食品として販売されているものもあり、一般的には大量かつ頻繁に与えなければ問題ないとされます。ただし、栄養面について考えた際、総合栄養食のキャットフードをきちんと食べさせている限りは、頻繁におやつを与える必要はないとされます。よって、頻度としては「3日に1回」を基準としておやつを与えるとよいでしょう。愛猫が欲しがるからといって、毎日与えると肥満になる恐れがあるだけでなく、深刻な病気に発展するリスクもあるため、飼い主が責任を持っておやつのタイミングを管理することが大切です。 2.猫のおやつで重要なのは頻度だけではない 頻度さえ気にしていれば、猫が欲しがるままにおやつを与えてよいかというと、決してそのようなことはありません。以下、愛猫におやつを与える際、特に気を付けたいポイントをご紹介します。 おやつを与える量に注意 人間がおやつを食べ過ぎるのがよくないように、猫もおやつを食べ過ぎるのは好ましいことではありません。おやつを与える際は、猫が1日に必要とするエネルギーの20%以内が適正とされるため、少量ずつ与えるなどして限度量を超過しないようにすることが大切です。なお、具体的な目安となる量は次表の通りです。
体重 1日に必要なカロリー量 おやつ量の目安
(1日に必要なカロリー量の20%)
1kg 98kcal 19.6Kcal以下
2kg 182kcal 36.4Kcal以下
4kg 266kcal 53.2Kcal以下
6kg 350kcal 70.0Kcal以下
8kg 434kcal 86.8Kcal以下
※このカロリー値はあくまで目安です。(参考:小動物の臨床栄養学 第4版)参考:https://www.ugpet.com/guide/cat/food/ingredient/calorie/calc 若い猫はおやつの種類を増やす 猫におやつを食べさせる場合、猫の一生の中でも特に「若い時期」におやつを食べさせた方がよいと考えられています。猫は若いうちに味覚の幅が決まる動物とされ、子猫の頃からドライフードばかり食べている猫は、ドライフードしか食べられない成猫に成長してしまう可能性があります。そのような猫は、将来的に病気になった際などに薬を飲んだり、ウェットフードなどから水分を摂取したりするのが難しくなることが予想されます。愛猫が若いうちにおやつを与える際は、できるだけ多くの種類のおやつを食べる経験をさせてあげましょう。 3.猫に与えるおやつの選び方 一口に猫用おやつといっても色々な種類があるため、愛猫の生活スタイルや飼い主の都合などを考えた上で選びたいところです。以下、主な猫用おやつの種類についてご紹介します。 ドライタイプ こちらは「カリカリ」タイプのおやつが該当し、開封して1回で食べ切れるタイプのものが多く、愛猫を連れて出かける機会が多い人向けのおやつです。日持ちしやすいことから、おやつの量を調整するのにも向いています。 ウェットタイプ こちらは水分を多く含むタイプのおやつが該当し、素材をペースト状にしたペーストタイプのほか、素材の形が多少残っているソフト・パウチタイプ、比較的低カロリーで水分たっぷりのスープタイプなどがあります。 ガムタイプ ガムタイプは、愛猫のオーラルケアができるタイプのおやつです。歯石の付着を予防したり、歯茎を丈夫にしたりするメリットが大きく、猫の大きさ・噛む力などを考慮して選べます。 その他のおやつ その他のおやつとしては、肉・魚を干した保存食タイプの「ジャーキー」や、食べ物を凍結乾燥させた「フリーズドライ」などのおやつがあります。昔ながらの猫のおやつとしては、煮干しやかつお節などもおすすめです。 4.猫におやつを与える頻度を調整するポイント 愛猫には、摂取カロリーや体調・好み等を考慮しておやつを与えたいところですが、猫も生き物であることから、たくさんおやつを食べたがったり、あるいはあまり食欲が湧かなかったりすることもあります。そのような場面で愛猫の心理・体調を考慮する際、一つの目安となるのが“愛猫の年齢”です。年齢によっておやつの選び方・与え方を調整することで、愛猫がおやつを適量食べられるようになることが期待できます。例えば1歳までは、愛猫の味覚を作るためたくさんのおやつに触れさせることが大切です。成猫(1-6歳頃)になってからは、運動とセットでおやつを与えると肥満になりにくいでしょう。7歳以降はシニア期にあたるため、ご飯をあまり食べない日におやつを与えて、食欲を取り戻させるような工夫をすることをおすすめします。 5.まとめ 愛猫におやつを与える際は、概ね「3日に1回」の頻度で与えると、健康面で問題が生じるのを防ぐことにつながります。また、人間と同様に、おやつの食べ過ぎにならないよう注意して、猫が1日に必要なカロリー量の20%を与えることを意識しましょう。猫用おやつのタイプにも様々なものがあるため、愛猫の生活スタイル・飼い主の都合などを考慮しつつ選ぶことが大切です。特に愛猫が若いうちは、少しでも味覚の幅を広げられるよう、色々なおやつを与えてあげましょう。
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