換毛期を迎えた犬の中には、飼い主とのブラッシングタイムが苦手な子も少なくありません。しかし、愛犬のブラッシングには抜け毛を取り除く以外にも様々なメリットがあるため、飼い主としてはできるだけブラッシングの時間を取りたいところです。

ブラッシングを効率的に進めつつ、愛犬に嫌がられないようにするためには、その子に合ったブラシを選ぶ必要があります。この記事では、愛犬の換毛期のブラッシング方法について、ブラシの具体的な選び方に触れつつ解説します。
1.愛犬の換毛期はブラッシングを徹底しよう! 換毛期がある犬には、主に上毛と下毛の二重構造になっている「ダブルコート」の犬種が該当します。通常は春・秋の時期が換毛期となり、1~2ヶ月ほど続きます。換毛期には、毎日掃除をしなければならないほど大量に毛が抜け落ちるため、飼い主・愛犬ともに根気がいる時期となるでしょう。しかし、毎年のことだからといって抜けるがままに放置するのは、あまり良いことではありません。換毛期に飼い主がブラッシングをすると、身だしなみを整えられるだけでなく、愛犬にとって次のようなメリットがあります。●皮膚の通気性向上
●被毛の保湿性向上
●皮膚炎の予防
●皮膚の血行促進 など
ブラッシングをこまめに行うと、愛犬の身体に何か変化があれば気付きやすくなり、ノミ・ダニ・しこりといったトラブルの早期発見にもつながります。よって、ダブルコートの犬はもちろん、換毛期がないシングルコートの犬であっても、ブラッシングは定期的に行うことをおすすめします。 2.愛犬のブラッシングに使用するブラシの種類 愛犬のブラッシング時に使用するブラシには色々な種類があり、抜け毛対策も含め、必要に応じて使い分けることが大切です。以下、主なブラシの種類についてご紹介します。 スリッカーブラシ スリッカーブラシとは、長方形状の土台にくの字型の針金がついているブラシのことをいい、抜け毛を取り除くのに便利です。毛のもつれ・毛玉をほぐすのにも役立ちますが、その一方で針金部分は鋭いため、愛犬に痛みを与えないよう力加減や使用部位に注意が必要です。 ピンブラシ ピンブラシは、ブラシのピンが柔らかいクッションのような部分から出ており、人間用のヘアブラシに近い形状をしているブラシです。スリッカーブラシに比べて痛みを感じにくい構造になっており、こちらは長毛種・毛が細い犬種向けのブラシに分類されます。 ラバーブラシ ラバーブラシは、ブラシがゴム・シリコンといった素材でできており、その柔らかさから多くの犬が好むブラシの一種です。マッサージを兼ねたブラッシングに向いており、短毛種に適したタイプといえるでしょう。 コーム コームとは、人間でいう「くし」に該当するもので、スリッカーブラシ・ピンブラシを使用した後の仕上げに使用します。 獣毛ブラシ 獣毛ブラシは、豚・猪などの毛が使用されているブラシで、被毛の艶出しや地肌のマッサージ目的で利用されます。 3.愛犬の換毛期の基本的なブラッシング方法 ブラッシングを行う場合、大まかには短毛種か長毛種かによってブラッシングの流れが異なります。以下、主に換毛期のある犬種につき、基本的なブラッシングの流れについて解説します。 ダブルコート×短毛種 ダブルコートと短毛種の組み合わせは、もっとも抜け毛が多いとされるため、まずは毛をかき分けてスリッカーブラシなどで根元から抜け毛を取るとよいでしょう。その後はコームを全体にかけた後、獣毛ブラシで艶出しします。 ダブルコート×長毛種 ダブルコートと長毛種の組み合わせも、基本的にはスリッカーブラシなどで毛をかき分けて根元から抜け毛を取りますが、もつれや毛玉も取ることも意識してブラッシングしましょう。顔周り・足先などはコームを使用し、もつれ・毛玉がないことを確認してから、最後に獣毛ブラシで毛並みを整えつつ艶出しをします。 シングルコートの場合 シングルコートの短毛種であれば、ラバーブラシを全体にかけ被毛の汚れや抜け毛を取り除けばよく、その後は獣毛ブラシで艶出しをすればOKです。長毛種に関しては、抜け毛を取る手順以外はダブルコート×長毛種と同様にブラッシングするイメージで問題ないでしょう。 4.換毛期に愛犬をブラッシングする際の注意点 換毛期のブラッシングは、抜け毛の多さとの勝負になりますが、ブラッシングを優先して飼い主の都合を愛犬に押し付けないよう注意したいところです。基本的には、毛玉をよくほぐしてからブラシをかけ、その際は根元からしっかりとかすことを意識しましょう。絡まった毛を強引にほぐそうとすると、愛犬の皮膚に負担がかかったり、擦過傷になったりする恐れがあります。その他、1日に何度もブラッシングを行ったり、愛犬に合わないブラシを使い続けたりするのも控えましょう。 5.まとめ 犬の換毛期のブラッシングは、抜け毛を取り除き、皮膚の健康を保つために重要です。ダブルコートの犬は特に抜け毛が多いため、スリッカーブラシなどで根元から丁寧にブラッシングし、コーム・獣毛ブラシを仕上げに使います。愛犬がシングルコートの場合は、ラバーブラシで優しくブラッシングし、獣毛ブラシで仕上げます。ブラッシングをする際は、愛犬に無理をさせないことを意識して、毛玉をほぐす際も皮膚を傷つけないよう注意してください。
お近くの店舗を探す
特集記事一覧へ戻る
特集記事をもっと見る 猫用「うんち袋」の選び方|消臭効果や種類などについても解説 愛犬の餌に療養食(療法食)を与える際の注意点|具体的な種類も紹介 子犬におやつをあげるのはいつから?具体的な時期や種類などを解説 猫用品を人気で選ぶならどれ?トレンドやグッズの種類などを解説 ペット用品の人気の傾向|ペット別のおすすめの品も紹介 愛犬のドッグフードを「肥満対策」で選ぶ際のポイント・注意点を解説 愛犬の餌は無着色の方が安心?選ぶメリットや注意点を解説 猫用シャンプーはどれがおすすめ?愛猫のタイプ別に解説 ペット用ベッドにおしゃれを取り入れるには|選ぶポイントも解説 ペットシーツはどのタイプがおすすめ?種類や犬・猫別の違いも解説