童謡の歌詞の中に「猫はこたつで丸くなる」というものがありますが、冷え込む季節は愛猫が寒がる様子を見せる機会が増えてきます。健康管理の面では、室内の気温を愛猫が過ごしやすい温度に保つのはもちろん、寒さを軽減できるような対策を講じておくことも大切です。

具体的には、愛猫が暖かく過ごせるようなグッズを用意したり、家の中で運動する習慣をつけたりするのが効果的です。この記事では、猫の寒さ対策について、猫が寒いと感じているときのサインや暖を取る方法に触れつつ解説します。
1.猫は寒さ対策が必要な動物? 猫の祖先は砂漠地帯で生活していたとされていることから、一部の長毛種を除き、一般的に猫は寒がりな動物だと考えられています。例えば野生の猫の場合、寒い時期は他の猫と一緒に温め合いながら冬を過ごすこともあるようですが、それでも寒さによって寿命が短くなっている可能性は十分考えられます。自宅で一緒に暮らしている愛猫に関しては、できるだけ寒さに耐えるような生活をさせず、身体を温められるように工夫したいところです。猫が過ごしやすいとされる温度は概ね25℃前後とされ、冬の場合は23~25℃が一つの目安になるため、飼い主はその想定で室内の気温を調整しつつ、必要に応じて愛猫の身体を温められるような対策を講じましょう。 2.猫が「寒い」と感じているサイン 猫が寒さを感じているとき、多くの子は次のような行動をとる傾向にあります。
行動 考えられる理由
身体を丸めてじっとする 外気に触れる体の表面積を減らし、熱をできるだけ逃がさないようにしている
あまり動きたがらない ●無駄なことにエネルギーを使わないようにしている
●寒さ・冷えにより体が痛い可能性もある
毛を逆立てる 体を膨らませるようにして、毛と毛の間に空気の層を作り、体温を失わないようにしている
水を飲まなくなる ●体が冷えるのを防いでいる
●じっとする時間が増えて喉が渇きにくい
細かく震えている 体温維持が難しくなるほど寒いことを理由に、筋肉を震わせて発熱している可能性がある
飼い主などに寄り添おうとする 飼い主の体に触れて暖を取ろうとしている
寒い時期に愛猫が上記のような行動をとった場合、エアコンの温度を上げたり、暖房機器のスイッチを入れたりすることをおすすめします。 3.猫のおすすめ寒さ対策 愛猫が寒そうな様子を見せている場合、次のような対策を講じることをおすすめします。なお、それぞれの対策には注意点もあるため、対策を講じる際は十分注意してください。 エアコンまたは暖房器具 エアコンや暖房器具は、手軽に室内の温度を上げるのに向いています。エアコンをつけて外出する場合は、留守番中の愛猫がリモコンを誤って操作しないよう、見つからない場所・手の届かない場所に置いておくのがポイントです。寒冷地では暖房器具が必須の地域もありますが、火災を避けるためにも外出中はスイッチを切り、別の方法を使って愛猫の身体を温めましょう。 マットレス 愛猫が普段よく寝ている場所があるなら、そちらにマットレスを敷いておき、身体が冷えないようにしておきたいところです。お気に入りの毛布がある場合は、それを段ボール箱にかけて使用するのも一手です。 湯たんぽ 愛猫に使用できる「ペット用湯たんぽ」は、酸欠・脱水症状の心配が少なく、寒さ対策に活用しやすいグッズの一つです。大きく分けて、電子レンジで温めるもの・お湯を注ぐもの・充電式のものなどがあります。なお、お湯を入れるものを使用する場合、温度調整が難しい傾向にあることから、飼い主がいる場合に使用しましょう。 ペット用ヒーター 効率的に愛猫の身体を温めるなら、猫が丸まると全身が入るサイズのペット用ヒーターを使ったり、一定の温度になるとスイッチが切れるこたつタイプのものを選んだりすると安心です。しかし、低温やけどのリスクもあるため、原則として飼い主がいるときに使用しましょう。 4.暖房以外の猫の寒さ対策 室内の温度を一定に保ったり、猫の体温を下げないようグッズを工夫したりすることも大切ですが、それ以外にも愛猫の寒さ対策となる方法があります。以下、主なものをいくつかご紹介します。 運動をさせる 猫の平均睡眠時間は12~16時間とされますが、いつでも寝ているわけではなく、おもちゃで遊んだり高いところに登ったりするのは好きな子が多いようです。そこで、室内の温度調整を行いつつ、キャットタワーや猫じゃらしなどで身体を動かす機会を作ると、筋肉がついて寒さ対策になります。筋肉量が少ない猫は、多い猫に比べて熱を生み出す力が弱くなると考えられているため、運動は冬場の大切な健康習慣となるはずです。なお、運動後は水分不足にならないよう、愛猫に十分な量の水を飲ませましょう。 ブラッシング 愛猫をこまめにブラッシングすると、毛を取り除くだけでなく、血行促進によって体温が上昇することも期待できます。ブラシが苦手な子の場合は、毛並みに沿って身体をさすり、マッサージするのもよいでしょう。 ベッド・水飲み場の位置変更 窓際などにベッドがあると、外気に接する分だけ気温が低くなりやすいため、冬場だけ少し放して設置することをおすすめします。また、水飲み場・トイレを温めることで、愛猫が「寒いから我慢しよう」と考えて動かなくなるのを防ぐ効果が期待できます。 5.まとめ 猫は寒がりな動物とされ、寒いときは身体を丸めたり、動きたがらなくなったりする様子が見られます。寒さ対策としては、エアコンや暖房器具の使用、マットレスや湯たんぽ、ペット用ヒーターの活用などが有効です。また、運動やブラッシングで体を温めたり、ベッドや水飲み場の位置を変えたりすることも、寒い時期の健康管理に効果的です。飼い主が「朝夕の気温が寒い」と感じ始めたら、おそらく愛猫も人間と同じように寒さを感じているはずですから、速やかに寒さ対策を行いましょう。
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