犬の無駄吠えはしつける前に対策を!具体的な対処法とは? 愛犬の無駄吠えに悩んでいる飼い主さんはたくさんいます。散歩中やチャイム、窓の外の通行人などあまりに吠えられると、近所の目も気になり飼い主さんのストレスも大きくなりますよね。

しかし、無駄吠えの対処をひとつ間違えると愛犬との信頼関係を大きく揺るがす事態になりかねないのはご存知でしょうか?

この記事では、無駄吠えのしつけ前にやるべきことや改善方法、具体的な対処法をご紹介します。簡単なことで事態が好転するケースもあるのでぜひ参考になさってください。
目次
1.犬の無駄吠えはしつけ前にやるべきステップがある 愛犬が吠えるのは、飼い主に「危ないよ」「怖いよ」「さみしいよ」と自分の気持ちを伝えるための手段です。頭ごなしに「吠えてはダメ!」としつけようとするのは、「話すな!」というのと同じ行為になってしまうと覚えておきましょう。 厳しくしつける前に、まずは愛犬がどうして吠えているのかを理解し、その気持ちに対処してあげるだけでも無駄吠えが改善できるケースはたくさんあります。そのステップを踏んで対処すれば、おのずと愛犬との信頼関係も強まって今後のしつけにも役立つでしょう。 <無駄吠えに対する基本的な対策ステップ>
  • 1. 愛犬がなぜ吠えるのか理解する
  • 2. 吠えなくて済む環境にできないか考える
  • 3. 飼い主の考え方を変えることで解決できないか検討する
次の章でそれぞれのステップについて詳しく紹介していきますね。
2.犬の無駄吠えを改善する方法~理解・環境・考え方~ ここでは、犬の無駄吠えを改善する3ステップについて詳しく紹介していきます。
ステップ①愛犬がなぜ吠えるのか理解する 犬は「嬉しい・悲しい・お腹が空いた・ひま」などの感情を、吠えて飼い主に伝えようとします。理由なく吠える犬はおらず、飼い主に何かを伝えたいから吠えているので、うるさいからとすぐに叱らず、まずはなぜ吠えているのか原因を探るところから始めましょう。
ステップ②吠えなくて済む環境にできないか考える 愛犬が吠える理由が分かったら、「吠えなくても済む環境」を作ってあげられないかを考えます。 例えば、室内から通行人に吠える犬の場合は、家に近づく人を危険人物と警戒して吠えているので、カーテンを締める、窓の下半分に目隠しをして通行人を見えなくするなどの対策をすれば無駄吠えが緩和される可能性があります。
ステップ③自分の考え方を変えることで解決できないか検討する 自分や周りにとって「犬の吠えの何が問題なのか」を改めて考えてみましょう。 たとえば、散歩中にほかの犬に吠えてしまう場合は、相手の飼い主に「すみません、怖がりなんです」と一声かければ理解してくれるケースも多いです。不愉快になる人がいなければ問題はなくなります。 「怖い!」と声を上げた愛犬を叱るより、自分が相手に一声かけたほうが良いコミュニケーションになるのは間違いありません。ワンちゃんを抑えるのではなく、愛犬の弱いところも含めて受け入れて自分がフォローしてあげられないか考えてみるといいでしょう。
3.【シーン別】無駄吠えの具体的な対処法 犬の無駄吠えは、吠える理由やシーンによって対処法も異なります。具体例をみていきましょう。
散歩中に他の犬や通行人に吠える 犬の気持ち:怖い・気を引きたい・挨拶 他の犬や人が怖くて吠えている場合、人通りの少ない散歩コースに変更し、徐々に慣らしていきましょう。挨拶や気を引きたくて吠えているときは、相手が通り過ぎるまでリードを短くキープして、愛犬が落ち着くのを待てばOKです。
家の前を通る人に吠える 犬の気持ち:警戒・好奇心 犬は縄張り意識が強いため、自分のテリトリーに近づく見知らぬ人を警戒します。愛犬に「大丈夫だよ」と優しく声がけして安心させてあげましょう。好奇心旺盛な子犬など「あれなに!?」と興味を持って吠えているときは、カーテンやフィルムを貼って視界を遮るのと効果的です。
インターホンが鳴ると吠える 犬の気持ち:警戒・興奮 聞きなれないインターホンの音がしたことで「危険!」「何事!?」と本能で吠えてしまうケースが多いようです。インターホンの音量を下げたり、音を変えたりして反応を見てみましょう。 また、インターホンの音より気になることがあると吠えずにそっちを優先するので、来客の予定がある時間はハウスでおもちゃやオヤツを与えておくのも手です。
ハウスに入れると吠える 犬の気持ち:恐怖・遊びたい・飽きた・ここはイヤ ハウスにまだ慣れていない犬なら、閉じ込められるのが怖くて吠えているのかもしれません。はじめのうちは短時間ずつハウスに入れて慣らしていくと良いでしょう。 また、もっと外で遊びたい!と吠えているときは、思う存分遊んで愛犬の欲求を満たしてあげる、こちらの都合で入れるときは申し訳ない気持ちを声掛けで伝えると良いでしょう。 飽きや嫌がりで吠えるのは、過去に長時間放置された、トイレに行けなかったなどのトラウマがある可能性もあります。ハウスに慣れたら鍵を常に開けておき、放置はさけるなどを心がけるといいでしょう。
留守番中に吠える 犬の気持ち:不安・警戒 ひとりで過ごす経験があまりなかった犬は、ひとりきりの環境に大きな不安を感じます。誰もいないのに何か音が聞こえたら警戒して吠えてしまうのも無理はありません。 留守中の無駄吠えには、少しずつひとりでいられる練習をする、ハウストレーニングをする、知り合いやペットシッターに預かりを頼むなどして、吠えなくてもいい環境づくりをするのが大切です。 無駄吠えがなくなるまでは、窓を二重にする、防音カーテンをつけるなどして防音対策をしっかり行っておくとご近所さんへの迷惑も抑えられます。
4.犬のストレスになる無駄吠え防止グッズは使わない 最近では犬の無駄吠え対策としてさまざまなグッズが販売されていますが、飼い主が使うのは控えた方が良い商品もあるので注意しましょう。 たとえば、電流が流れる首輪や犬の嫌がる臭いスプレーなどは、一時的に吠えを止めることはできるかもしれませんが、愛犬に強い恐怖やストレスを与え、信頼関係を壊してしまう可能性があるので、決して使ってはいけません。 無駄吠えのしつけは、「ご褒美」や「気をそらす」といった使い方を前提にしたおやつやおもちゃを活用しましょう。どうしても無駄吠えが直らない場合もストレスを与えるような防止グッズは使用せず、ドッグトレーナーや獣医師などに相談するのが得策です。
5.まとめ 犬の無駄吠えは「楽しい・怖い・寂しい・構って」など、さまざまな思いが込められている言葉です。うるさいと頭ごなしに叱るのではなく、まずは吠える理由を探して理解してあげる必要があります。 無駄吠え対策の基本ステップは、愛犬がなぜ吠えるのか理解する、吠えなくて済む環境にできないか考える、飼い主の考え方を変えることで解決できないか検討するの3つです。吠える理由を理解して対処する行動は、愛犬との信頼関係構築にもつながります。 また、しつけに電流が流れる首輪など犬にストレスを与えるものは決して使ってはいけません。対処に行き詰った場合はプロのトレーナーなどに相談しましょう。
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