普段はあまり吠えない犬でも、人が来ると吠えてしまうというケースがあります。ご近所やお客さんに迷惑をかけてしまう…と頭を悩ませている飼い主さんも多いかもしれません。

愛犬が来客時に吠えてしまう原因はなんでしょうか。また、どうすれば吠えるのをやめさせられるのでしょうか。

そこで今回は、愛犬が来客時に吠える理由と吠える場合の対策を解説します。吠えている愛犬との接し方で注意すべき点も紹介しますので、参考にしてみてください。
1.犬が来客時に吠える理由 来客に吠えるのをやめさせたいときは、まず「愛犬がなぜ吠えているのか」、その理由を知ることから始めましょう。犬が来客に吠える理由は2つ考えられます。 警戒している 愛犬が来客に吠えるのは「知らないやつが縄張りに入ってきた!」という警戒吠えが理由かもしれません。多くの犬は見知らぬ人間が自分のテリトリーに入ってくると、警戒心や不安を覚えます。頭を低くして体を強張らせる、目を見開いて相手をじっと見るなど、緊張を感じる場合は警戒のサインです。配達などすぐに立ち去る来客が多いと「吠えたから、いなくなった!」と愛犬が成功体験として覚えてしまい、来客吠えがエスカレートしていくケースも珍しくありません。 興奮している 人懐っこい性格のワンちゃんの場合は、喜びや期待による興奮吠えの可能性もあります。「遊んでもらえる!」「撫でてもらえる!」という、期待感で吠えているのです。こういったポジティブな興奮吠えでは、ご機嫌でしっぽを振っている、体を揺らしているといったサインがみられます。ただし、犬の興奮吠えやしっぽ振りは「怒り」が原因のときもあります。怒っているときに触れると噛まれる可能性もあるので、よく表情を確認し、来客には触らせないことが大切です。 2.犬が来客時に吠える場合の対策 来客時に愛犬が吠えるのをやめさせたい場合は、どうすればいいのでしょうか。吠える原因である「警戒吠え」と「興奮吠え」のそれぞれに合わせた対策を紹介します。 警戒吠えの対策 警戒して吠えている子には、以下の2つの対策で警戒心を和らげてあげましょう。 おやつで気をそらす 宅配や回覧板といったちょっとした来客時には、おやつで気をそらす方法がおすすめです。普段は食べられない特別なおやつをあげると、食べるのに夢中になって、吠えるのを忘れてくれます。できるだけお客様が来る前におやつを与えられると、より効果的です。そして来客が帰った後にはたくさん褒めてあげましょう。「自分が吠えなくても来客が帰った」「人が来ても怖いことは起こらなかった」という経験を積むことで徐々に吠えなくなるはずです。 クレートトレーニング 来客への警戒吠えは、ワンちゃんが安心できるクレートに入れて、警戒範囲を限定してあげると少なくなります。姿が見えなければ警戒心もだんだんと落ち着いてくるので、来客時はバスタオルや段ボールで外が見えないようにしてあげましょう。クレートに長く入るにはクレートトレーニングが必要です。クレートの中にお気に入りの寝床やおもちゃ、おやつなどを入れて愛犬を中に誘導します。短い時間でも「中に入れたら褒める」を繰り返し、長く入れるようになってきたら扉を閉める練習といったように丁寧に慣らすことが大切です。 興奮吠えの対策 愛犬が興奮で吠えている場合には、以下の2つの対策で落ち着かせてあげましょう。 コマンドトレーニング 「待て」「お座り」「伏せ」などのコマンドを覚えさせておくと、来客時の興奮も落ち着かせられるので吠え対策におすすめです。コマンドトレーニングは、おやつを鼻先に見せて動かしながら、指示に従ってくれたらおやつを与えることを繰り返して覚えさせます。来客時もコマンドに従ったらご褒美を上げましょう。「吠えるよりも指示を聞いた方がいいことがある」と覚えてくれるでしょう。 無視する 構ってほしくて興奮吠えしている子の場合、飼い主さんやお客様の反応はご褒美になります。吠えを悪化させてしまう可能性があるので、無視するのが得策です。「触らない」「声をかけない」だけでなく「目を合わさない」ことも徹底すれば、愛犬は吠えても構ってもらえないと学習してくれます。吠えなくなったら、優しくなでたり、静かに声をかけたりしましょう。それを繰り返すうちに、「吠えても構ってもらえない」と学んで、吠えが減っていくはずです。 3.来客時に吠える際の注意点 来客への吠えは対応を間違えると、吠えのエスカレートや問題行動、お客様や飼い主さんのケガにつながる可能性もあります。以下の行動をしないように注意しましょう。 怒鳴らない 吠えるのをやめさせようとして怒鳴るのはNGです。怒鳴ると「怖いことが起こった」もしくは「構ってくれた」と考え、次の来客時もまた吠えてしまいます。警戒吠え・興奮吠え、どちらの場合でも悪化させてしまうため、「怒鳴る」「叱る」といった大きなリアクションを取らないようにしましょう。また、愛犬を怯えさせるような叱り方は信頼関係も損ないます。 マズルをつかまない 犬のマズル(鼻から口まわりの部分)をつかんで、無理やり吠えをとめるのは絶対にやめましょう。犬が強い恐怖や不安を感じて、噛もうとする可能性もあります。飼い主さんとの信頼関係が失われて、体に触れさせてくれなくなるかもしれません。 むやみに触らない 吠えているときにむやみに触ってしまうと、極度の興奮状態にある愛犬に噛みつかれる危険性があるので注意が必要です。抱き上げたり、撫でたりせずに、時間をおいて落ち着かせるようにしましょう。 4.吠えがクセになっているならしつけ教室に相談するのもおすすめ 自宅で対策をしても吠えが治まらない場合は、一人で抱え込まずにしつけ教室に相談してみるのもおすすめです。専門家がその子にあった対策やトレーニングをしてくれるので、愛犬のストレスも最小限に抑えられます。無理に自分でしつけようとすると、愛犬との信頼関係が崩れてしまう可能性もあります。愛犬との関係を保つためにも、プロの意見を取り入れながら正しい方法でしつけましょう。 5.まとめ 愛犬が来客時に吠える理由は、テリトリーを守るための「警戒吠え」と構ってもらえる期待感による「興奮吠え」がほとんどです。吠える理由に沿って、おやつやクレート、コマンドなどを活用して警戒心や興奮を解いてあげましょう。ただし、怒鳴ったり、マズルや体に触れたりする行為は信頼関係を損なうので、吠えが止まらなくても、刺激しないように注意することが大切です。改善しない場合は、しつけ教室など専門家のアドバイスのもとしつけることをおすすめします。
お近くの店舗を探す
特集記事一覧へ戻る
特集記事をもっと見る 猫用「うんち袋」の選び方|消臭効果や種類などについても解説 愛犬の餌に療養食(療法食)を与える際の注意点|具体的な種類も紹介 子犬におやつをあげるのはいつから?具体的な時期や種類などを解説 猫用品を人気で選ぶならどれ?トレンドやグッズの種類などを解説 ペット用品の人気の傾向|ペット別のおすすめの品も紹介 愛犬のドッグフードを「肥満対策」で選ぶ際のポイント・注意点を解説 愛犬の餌は無着色の方が安心?選ぶメリットや注意点を解説 猫用シャンプーはどれがおすすめ?愛猫のタイプ別に解説 ペット用ベッドにおしゃれを取り入れるには|選ぶポイントも解説 ペットシーツはどのタイプがおすすめ?種類や犬・猫別の違いも解説