可愛い愛猫と遊んでいたら急にガブッと噛まれたという経験は、多くの飼い主さんが経験しているはずです。猫はそんな気まぐれなところが可愛いとはいえ、「ゴロゴロいいながら甘えていたのになぜ態度が急変したのだろう」と不思議に思うかもしれません。

そこでこの記事では、猫がゴロゴロいいながら噛むときの心理や、噛み癖をつけないための対処法を紹介したいと思います。
1.猫がゴロゴロいいながら噛む理由は4つ さっきまでゴロゴロといっていた愛猫が突然噛んでくるのには、さまざまな理由があります。ここでは4つの理由を紹介します。 甘えている スキンシップ中の甘噛みは甘えのしるしです。親や兄弟間でも見られる愛情表現のひとつで、ゴロゴロいいながら軽く噛む程度であれば甘えているのかもしれません。噛んでから舐める、噛んだまま目を細めるといった仕草があります。 遊んでいる じゃれているときもゴロゴロいいながら噛む場合があります。甘えから遊びに移行して、噛みながら「猫キック」が加わったり、子猫は力加減がわからず甘噛みから本気噛みになったりすることも少なくありません。 嫌がっている ゴロゴロいう愛猫をしばらく撫でていて噛まれたのなら、「もうやめて」のサインです。しつこい、撫でる場所違うなどの理由で怒っている証拠といえます。しっぽがパタパタし始める、唸るなどの行動が見られたら、不機嫌のサインです。 痛いところに触れた ゴロゴロいう愛猫を撫でていて前触れなく急に噛むときは、触った部分に怪我や病気による痛みがあるのかもしれません。外傷やしこりなどがないか確認してみましょう。 2.猫のゴロゴロの意味は「機嫌がいい」とは限らない 猫がゴロゴロと喉をならしていると「機嫌がいい」と考えがちですが、実はそうとも限りません。喉を鳴らす理由は他にもあるので、猫の様子やゴロゴロ音の具合からどういった気持ちか見極めることが大切です。猫の気持ちによるゴロゴロ音の違いは以下の通りです。
猫の気持ち ゴロゴロ音の特徴 同時に見られる様子
リラックス 癒されるような中低音 体をこすりつける
お腹を見せる
目を細める
前足をふみふみする など
要求 高くて差し迫った音 じっと見つめてくる
お皿の前で立ち止まる など
ストレス 低くて大きい音 毛を逆立てる
シャーっと威嚇する など
体調不良 ストレスより低い音 元気がない
ごはんを食べない など
リラックスしているときのゴロゴロは、副交感神経を優位にする20~50Hzで、癒しを感じる人が多い音域です。その一方で、ストレスを感じているときや体調不良の際は、低く喉を鳴らします。 3.クセになる前に!愛猫が噛むときの対処法 猫が可愛いからと噛まれてもそのまま手で遊ばせると噛み癖がついてしまいます。一度癖づくと治すのが大変なので、以下のポイントを押さえて癖になる前に正しく対処しましょう。 甘噛みのうちはそのまま遊んでOK 飼い主に甘噛みしているうちは、そのうちゴロゴロいいながら噛まなくなる場合がほとんどです。愛猫が飽きるまで手で遊ばせてもいいでしょう。ただし痛みが伴う強さになったり、興奮や嫌がる仕草が見られたりしたらすぐに対応を変えましょう。 痛いときは毅然と「痛い」と伝える 痛むほど強く噛まれたときは、低くハッキリとした声で「痛い」と伝えます。すぐに遊ぶのをやめてその場を離れるなど毅然な態度を取ることがポイントです。これを繰り返すことで猫は「やりすぎるとかまってもらえなくなる」とわかり、力加減を学んでいきます。 本気で噛まれたら手を猫の方に押す 本気で噛まれた際は、手を引くのではなく猫の方に押します。引くと「逃さない」という気持ちが強まり猫はさらに興奮するので、口の中に手を押し込むようにしましょう。猫の興奮も抑えられ、クールダウンさせるのにも効果的です。 おもちゃを与える おもちゃを使って猫の注意をそらす方法もあります。ゴロゴロいいながらじゃれる様子が見られたら、猫が満足いくまで遊ばせましょう。猫じゃらしやレーザーポインター、ねずみのぬいぐるみなど、狩猟本能が刺激されるおもちゃがおすすめです。 様子をみて触るのをやめる 何か嫌なことがあって噛むパターンでは、ほとんどの猫が直前に嫌がる仕草を見せます。さっきまでゴロゴロいっていても不機嫌の前兆に気づいたらすぐに触るのをやめましょう。手を引いて距離を置けば、愛猫も落ち着くはずです。 違和感があるときは獣医に相談する 突然噛むようになった、元気がない、ゴロゴロの声が小さいなど愛猫の様子に違和感を覚えたら、早めに病院にいきましょう。病気の可能性もあるため、獣医師に今後の対応を相談することをおすすめします。 4.猫が噛むときに飼い主が注意したいこと 愛猫と遊んでいて噛まれたときは、以下の2点に注意しましょう。
  • 怒鳴るような叱り方や体罰は絶対にしない
  • 噛まれたら小さな傷口でもよく洗い流す
さっきまでゴロゴロいっていたのに急に強く噛まれると、つい厳しく怒ってしまうかもしれません。しかし間違えた怒り方をして信頼関係を失うと、問題行動が悪化する可能性があります。また、猫に噛まれた傷を放置すると、猫ひっかき病をはじめとしたさまざまな感染症を発生する危険があります。小さな傷でも清潔な水でよく洗い流し、傷が深い、または痛みがある場合は病院を受診してください。 5.まとめ 猫がゴロゴロいいながら噛むときは、甘えている、遊んで興奮している、嫌がっているなどの理由があります。ゴロゴロは甘えだけでなくストレスや要求を表すこともあるので、様子を見ながら猫の気持ちを見極めることが大切です。噛み癖にならないように、強く噛まれたらはっきりと「痛い」と伝えたり、おもちゃで遊ばせたりして、手は本気で噛んではいけないものと教えるようにしましょう。
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