犬の年齢は1年が人間の7年分に相当すると言われていますが、実際の歳の重ね方は体格による違いがあります。大型犬は最初の1年で人間の12歳に、小型・中型犬は2年で人間の24歳になり、いっきに大きくなった後に少しずつ歳をとっていきます。

愛犬と末永く一緒に暮らしていくためには、年齢に応じたケアが不可欠です。正確な年齢はどのように把握したらいいのでしょうか?

この記事では、犬の年齢を人間年齢に置き換える方法について解説します。計算式や見た目での推定方法など合わせてご紹介していきます。
1.犬の年齢換算表 犬の年齢は、人間の年齢に置き換えて考えると、健康状態をイメージしやすくなります。特に、しつけや餌の与え方などは年齢に対する配慮がとても大切です。愛犬を家族に迎え入れたら早い段階で年齢を確認しましょう。犬の年齢を人間年齢に換算する場合は「犬の年齢換算表」が役立ちます。 犬の年齢は「犬の年齢換算表」で人間の年齢に換算する 愛犬の年齢を大まかに知りたい場合は、「犬の年齢換算表」の情報を確認するのが一般的です。様々な書籍やサイトで紹介されているので探してみましょう。

<年齢換算表の一例>

犬の年齢 人間の年齢
1ヵ月 1歳
3ヵ月 5歳
6ヵ月 9歳
9ヵ月 13歳
1年 16歳
2年 24歳
3年 28歳
4年 32歳
5年 36歳
6年 40歳
7年 44歳
8年 48歳
9年 52歳
10年 56歳
11年 60歳
12年 64歳
13年 68歳
14年 72歳
15年 76歳
16年 80歳
17年 84歳
18年 88歳
19年 92歳
20年 96歳

  • 子犬期:1ヶ月~9か月(人間年齢1歳~13歳)
  • 成犬期:1年~6年(人間年齢16歳~40歳)
  • 高齢期:7年以上(人間年齢44歳以上)
参考資料:『イヌ・ネコ家庭動物の医学大百科 改訂版』山根義久監修,パイ インターナショナル刊上記の年齢換算は体格差などを馴らした平均的な年齢なので、あくまで目安として扱いましょう。実際は、品種・飼育状況によって個体差が生まれます。 犬の年齢換算表も進化する 年齢換算表で確認する場合はなるべく新しい情報を探すことが大切です。飼育環境の向上や医術の進化によって、犬の健康寿命が延びているため、年々、対照となる人間年齢が若くなってきています。最新版を参考にしましょう。 人間の年齢に換算する際の計算式 愛犬の生まれた年が分かっている場合は、体格を踏まえた計算式を利用するとより正確な人間年齢が算出できます。<小型・中型犬の計算式>
人間年齢=24+(犬の年齢-2年)×4
愛犬が犬年齢で7年の場合は、24+(7-2)×4で人間年齢は44歳です。
<大型犬の計算式>
人間年齢=12+(犬の年齢-1年)×7
愛犬が犬年齢で7年の場合は、12+(7-1)×7で人間年齢は54歳です。
小型犬・中型犬は最初の2年で人間の24歳になり、3年目からは1年に4歳ずつ年をとります。大型犬は、最初の1年で12歳になり、2年目からは7歳ずつ年を取っていくためこのような計算式になります。 2.犬の平均寿命について 2022年の一般社団法人ペットフード協会による「令和4年全国犬猫飼育実態調査」によると、日本で飼育されている犬の平均寿命は14.76歳※と公表されています。また、犬のサイズ別による平均寿命は、以下の通りとなっています。
  • 超小型犬:15.31歳
  • 小型犬:14.28歳
  • 中型、大型犬:13.81歳
日本で飼育されている犬の平均寿命は2010年以降伸び続けており、全体平均でみるとこの10年で0.82歳のプラスとなっています。※参考:一般社団法人ペットフード協会「令和4年 全国犬猫飼育実態調査|Ⅲ 主要指標サマリー」 (p38犬猫平均寿命の推移) 3.犬の年齢を見た目で推定する方法 出生時期が不明瞭な保護犬などは、飼い主が年齢判断するのは難しいため、迎え入れたら動物病院の診察と血液検査で推定年齢を出してもらいましょう。大まかな年齢は行動や見た目からも推定できるので、すぐ受診できない場合に備えて知識を身に着けておくと便利です。 行動 1歳未満の子犬は、基本的に元気いっぱいで好奇心旺盛です。1~2歳までは活発な行動をとりますが、3歳頃からは落ち着き始めます。シニア犬はトイレの回数が多い特長があり、年齢による身体機能の衰えから不安で攻撃的になるケースもあります。 歯の状態 犬の年齢が分かる身体的特徴で、もっとも重要なポイントは「歯」の状態です。乳歯・永久歯がどのように生えているのか、歯石がどれくらいたまっているのか、歯がすり減っていないかなど、歯の状態から様々な情報が得られます。 目の色 若い犬にはあまり見られませんが、6~8歳になると老化の始まりである「核硬化症」の症状が見られることがあり、瞳孔が青みを帯びて白っぽく見えます。瞳孔が白っぽく見える場合、それはシニア犬に多い白内障かもしれません。また、シニア犬は目ヤニの量が多いのも特徴です。 被毛の変化 犬は、中年期の5歳頃から白髪がところどころに見られるようになり、体全体で白髪が目立っている場合は7歳以上のシニア犬の可能性があります。ヒゲの白さや抜け毛の多さなども、シニア期の犬に見られる特徴の1つです。 皮膚の状態 犬は5歳くらいから皮膚の弾力・ハリが失われ、だんだんとシワが目立つようになります。シニア期に近くなると、イボなどのでき物や乾燥肌などの皮膚トラブルも目立ち始めます。 4.愛犬の寿命を少しでも延ばすためには 愛犬に長生きしてもらうためには、年齢に応じた頻度の定期健診と適切なケアが大切です。子犬は予防接種に合わせてこまめに、1歳以上の若い子は1年に一度、8歳以上のシニアは半年に一度以上、定期的に健康診断を受けるようにしましょう。動物病院を頻繁に利用することで、避妊・去勢手術や各種ワクチン接種などの予防策に加えて、病気の早期発見・早期治療に努めることができます。愛犬の身体の負担だけでなく経済的な負担も軽くなるでしょう。また、寿命を延ばすためには室内飼いすることも重要です。適切な室温管理で愛犬の身体の負担を減らし、感染症や事故のリスクにも備えられます。また、万一体調に異変が生じた場合もすぐ気付けるメリットがあります。 5.まとめ 愛犬の人間年齢を知ることで健康状態がイメージしやすくなり、年齢に合ったケアができるになります。迎え入れたら早い段階で愛犬の年齢を把握しましょう。犬の人間年齢は「犬の年齢換算表」や「計算式」、「見た目や行動」から算出できます。ただし、体格や個体差、情報の新旧による違いがあるため、より正確な年齢を知りたい場合は動物病院で推定年齢を出してもらうと安心です。長生きしてもらうためには年齢に合った日々のケアの他に、定期健診も重要です。こまめに受診して病気の早期発見・早期治療に努めましょう。
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