安心して寝そべる愛犬の姿はなんとも微笑ましい瞬間です。しかし、あまりにも睡眠時間が長いまたは頻繁に起きるというときは、少し注意が必要かもしれません。

犬はもともと人間よりも長く眠る生き物であるため、よく寝ること自体は大きな問題ではありませんが、いつもと様子が違う場合は体調不良のサインを出していることもあります。
平均的な睡眠時間を知っておくことは愛犬の健康管理をする上でとても重要です。

この記事では、犬の平均的な睡眠時間について、年齢や犬種による違いに触れつつ解説します。飼い主さんが注意したいポイントも合わせてご紹介するので、把握しておきましょう。
1.犬の一般的な睡眠時間 犬の睡眠についてはまだ解明されていないことが多いのですが、一般的には以下のような特徴があると言われています。
  • 年齢や犬種、飼育環境によって睡眠時間が違う
  • 1回あたりの睡眠時間が短い
  • 1日12時間以上の睡眠時間が必要
  • 睡眠時間に明らかな変化があった場合は、体調不良の可能性がある
犬は外敵に備えるためレム睡眠(浅い睡眠)の割合が高く、その分、睡眠時間が長くなるといわれています。特に外で飼っている犬は、すぐに行動できる「5分間の覚醒・16分間の睡眠」といったサイクルを繰り返すタイプが多いようです。また、成長段階や体調、体格に応じて必要な睡眠時間が変わることも分かっています。 2.年齢による犬の睡眠時間の違い 犬も人間と同じように年齢によって睡眠時間が変わります。子犬やシニア犬は、成犬よりも睡眠時間が長くなる傾向がみられます。 0~1歳 0~1歳までの子犬は18~19時間の睡眠時間が一般的です。好奇心旺盛な年頃で動き回ることが多く、体力を消耗するためです。飼い主としては深く眠れる環境を用意してあげたいところです。 1~7歳 成犬である1~7歳は2~15時間が一般的な睡眠時間となります。成長のピークである1歳半を過ぎた頃から睡眠時間が子犬期よりも短くなっていきます。 8歳以上 シニア期の8歳以上になると、だんだん子犬期と同じくらいの睡眠時間に落ち着いてきます。体力が衰えた分、体力回復にも時間がかかるためです。18~19時間眠る犬が多く見られます。 3.犬種による犬の睡眠時間の違い 犬は犬種ごとに体格や活動量に特徴があるため、体を休める睡眠時間にも連動した傾向がみられます。個体差はありますが、一般的には小型犬・中型犬は比較的睡眠時間が短く、大型犬は睡眠時間が長いようです。詳しくみていきましょう。 小型犬の睡眠時間 小型犬の睡眠時間は概ね10~15時間ほど。犬種による活動量の差が大きいので睡眠時間にも幅があります。主な人気犬種の睡眠時間は以下の通りです。
  • チワワ:約10~12時間
  • ミニチュアダックスフンド:約11~15時間
  • トイプードル:約12~15時間
中型犬の睡眠時間 中型犬の睡眠時間は概ね10~15時間で小型犬と大きく変わりません。警戒心が強い眠りが浅い子はすぐに起きる、おおらかで動じない子は一度にたっぷり寝るといった性格による違いも大きいようです。主な人気犬種の睡眠時間は以下の通りです。
  • 柴犬:約11~15時間
  • フレンチブルドッグ:約12~15時間
大型犬の睡眠時間 大型犬は、小型犬・中型犬よりも体を動かす際に必要なエネルギーが多いため、回復するための睡眠時間が長くなる傾向にあります。例えば、活発なゴールデンレトリバーは18~20時間も眠るといわれています。その一方で、作業犬であるシベリアン・ハスキーは活動時間が必要なため睡眠時間が12時間以下の子もいるなど、同じ大型犬でも役割によって変わってきます。 4.犬の睡眠時間について飼い主が知っておきたいこと 愛犬の睡眠時間が普段と違うことに気付いたら注意が必要です。快適に眠れる環境が整っているか、体調不良がないか確認しましょう。飼い主が知っておきたい犬の睡眠の注意点をご紹介します。 睡眠時間は「長い」以上に「短い」場合に注意 犬はもともと人間よりも睡眠時間が必要なため、多少長い程度なら問題ない場合がほとんどです。しかし、短い場合は何らかのストレスや病気が隠れている可能性が高いといわれています。環境の変化による不安、呼吸器や心臓の疾患、認知症の疑いがあるかもしれません。念のため動物病院に連れていき獣医師に相談するようにしましょう。また、明らかに長い睡眠は甲状腺機能の低下や脳腫瘍の症状のひとつなので、油断しないように構えます。 快適に眠れる環境作りに気を配る 愛犬が良く眠れるようにするためには、飼い主が率先して快適に眠れる環境を作ってあげる必要があります。具体的には、次のような点に注意して環境を整備してあげましょう。
  • 狭くて暗い寝床を用意する(クレートなど)
  • 飼い主の部屋やリビングなど、愛犬が落ち着ける場所で寝かせる
  • ふかふかの場所で寝かせる
  • 寒さや暑さに注意する
  • 寝床とトイレを分ける
いびきにも注意 人間同様、愛犬が太っている場合、いびきをかきやすくなります。鼻・口・気管の病気によっていびきをかくこともあるため、気になる場合はかかりつけの獣医師に相談することが大切です。 5.まとめ 犬の一般的な睡眠時間は、人間よりも長い12時間以上とされ、子犬やシニア犬になるとさらに睡眠時間が長くなる傾向にあります。また、犬の大きさによって睡眠時間が異なる点についても、飼い主は注意したいところです。ワンちゃんが長い時間起きていると、飼い主としては嬉しくなってしまうかもしれませんが、それは体調不良のサインかもしれません。愛犬の睡眠時間が普段よりも短いと感じたら、念のためかかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。
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